形あるものはいつか壊れる

うわお。気がついたら11月がもう終わろうとしてるでわないか。
不定期にもほどがある(^^;
 

さて気を取り直して、話をしよう。
 
えーと、先日の事だが、チャリがパンクした。
なんか最近後輪のエアーの減りが早いな、ぐらいだったんでさして気にも止めなかったんだが、そのサイクルが早くなり、先週の土曜、朝入れた空気が夕方には抜けていた。
仕事に行き、最寄り駅そばの駐輪場からさあ乗ろうとしたらぺっちゃんこである。
さて、自転車屋はどこだったっけかなと思い出すが心当たりがない。そう言えば、ここに越してきて以来見たことがない。はじめての故障だよ、そう言えば。
ガキの頃住んでいた町は歩いて5分の所に自転車屋があった。店頭の電動エアーポンプで空気入れる、その為だけによく寄った。当時はタダだった。ぱんぱんにするのが好きだったので、ちょくちょく通ったものである。
そんな懐かしい風情の自転車屋の店先をとんと見かけなくなった。ここ数年で転々と越した先のどこでも、そう言えばあまり見た覚えがない。
だが、世の中便利になったもので、携帯のウォークナビ機能、それに業種と地域を入れて検索すれば、知りたい近隣の店の所在とそこまでの地図上の徒歩ナビゲーションが今や出来てしまう。
早速やってみる。あったあった。

隣駅に。

えーと。…一番近くてそこかい。
うーむ、以前にも話したように愛車シュッターカタム号は電動アシストチャリなので、漕がないと普通のチャリの3倍重いのだw
すぐに行く気は起きない。
はたと思い当たって、いつも使う駐輪場から少し離れた、定期利用の更新とかする時に行く管理小屋のある駐輪場Bに行ってみた。管理人のおじいちゃんにこの近くで修理できる所はないか訊いてみる。
そしたら曰く、
「そこのバイク屋(駐輪場から見える)だったらしてくれるよ。元は自転車屋だったから」
そうか、ここなら近くていいや、と思う。似たようなもんと素人は思ってもバイクと自転車じゃ全然違うから修理受け付けてくれないと思って素通りしていたが、なんだやってくれるのか。
ただ、その日はもう閉まっていたし翌日曜は休業ということなので、明けて月曜にバイク屋を訪ねてみた。
「部品がないからうちは自転車は扱わねーんだ」
寝こけてた番犬が三度目の俺の「すいませーん」に不意に飛び起きてようやく吠えまくり、それに気付いてようやく奥からのそっと出てきたデブった愛想の悪いオヤジがぶっきらぼうにそんなこと言いやがる。
「わざわざ来てくれたのに悪いね、申し訳ないけど」ぐらいつけて言え。これだから道楽系の商売やってるヤツは…じゃねえ、問題はこのオヤジじゃない、駐輪場の爺さんだ。テキトー抜かしやがって嘘ばっかしじゃないか。
その日はもう時間切れだったのでそのまま仕事に行った。
しょうがないから先に調べた隣駅の自転車屋に行く決意をしたのだが、それから数日、どうにもタイミングを逸しまくった。

もう懲りたので行く前に店に確認の電話をかけるが、出勤の時は寝坊して時間ギリギリで行く余裕が作れないとか、日が落ちてからだと電話出ないし、昼かけて電話出なかった水曜は定休だったらしい、、、えとせとら。
で、結局、ようやく昼間に行く時間作れたのは金曜だった。ほぼ一週間である。たかが自転車のパンクで。
行ってみると隣駅の自転車屋は、マンションの一階の動物病院の陰に隠れたテナントの目立たない店舗で、こじんまりとした6畳ぐらいのスペースで、商品はパーツやらツーリング用品ばかりで新車はツール用のものが天井近くに吊されてるのみ。
聞けば元々の店舗は他に間貸ししてそんな小さい所に移ったらしい。趣味の自転車いじりで続けているだけで、家賃収入の方が大きいのだろう、最早。
20分ほどで修理は終わった。
 
その後買い物をしてのその帰り、俺はちょっとぼさぼさになっていた髪を何とかしようと行きつけの床屋に寄る。顔剃りと床屋マッサージが好きなので専ら床屋派なのだが、まあ通い慣れて気安い店で顔馴染みの店長とも気軽に話せるのがいい。
で、何とはなしに自転車のパンクを隣駅まで修理に持っていった話になる。やっぱり、昔と違って自転車屋が少なくなったという話になる。自分の店で買ったのではない自転車の修理を拒否するせいで客が寄りつかずに潰れた自転車屋の話も聞いた。
そして、やっぱり近所に自転車がない事への対応という話になるのだが、床屋店長曰く、
「やっぱ隣駅まで持って行くのかったるいから、パンクぐらいなら補修材のキット買っといて自分で直してるよ」

(・_・)

発想に無かった←こういうとこが抜けている。
自転車屋=すぐ近所にあるのが当たり前。昔はそうだった。ガキの頃はちょっとした事でも持って行って診て貰ってた。だからパンクを自分で直すという発想が欠けてた。よくよく考えればツーリングの時にはみんな乗り手が自分で直すんだよね。
今度から俺もそうしようwww
しかしそうなると、あの隣町の自転車屋はまた一人の客を無くすことになる。
こうした悪循環で、どんどん町中から自転車屋が消えて行ってしまうのだな(^^;
 
だが、壊れるのは自転車だけじゃなかった。
その晩、冷蔵庫が壊れた。
少し前から冷凍室が凍結しすぎたり、逆にあまり冷えなかったり、温度調節がおかしくなっていた気はしていたのだが、ついた霜が全部水になって溜まり、冷凍した肉が全部自然解凍されていた。冷蔵室は常温を通り越してむしろ庫内の方が室温より高い。
保証期間はとうに過ぎているが、壊れるには早すぎる。
しかし、こういう修理はおそらく、しても壊れ癖がついたままの部品交換となり、かえって高くつくだろう。
大きさの割には容量が小さく、郊外のここでの買いだめには向いていない実感が随分以前からあったので、ここは一番買い替え時と、某量販店にて今日新しい冷蔵庫を購入した。
急遽の故障にての購入なので、勿論ローンで。今度は独り身には少し大きすぎるぐらいの404?の冷蔵庫が明日届く。
傷みやすい食材から使う日々も、わずか二日の我慢で済んだ。
そして、リサイクル回収で今の冷蔵庫を引き取って貰うため、食材をクーラーボックスに移す(保冷剤自体が溶けているが(^^;)等の整理をしておく。
その事を話したら、ある友人が「今まで○○(俺の本名)の為に働いてくれたんだから最後ぐらい綺麗にしておあげ」と、そう言う。
俺はハッとさせられた。どうせ引き取って貰うのだから、そしてフロンの冷蔵庫だから確か修理再利用ではなく解体処分になるのだからと、掃除する気なんか無かったのだ。
そう言われるまでは。
俺は濡れ布巾と中性洗剤とで冷蔵庫の中と外を綺麗に拭いた。数年の使用で取りきれない汚れもあったが、今日までの感謝の分は磨いてやったつもりだ。
ありがとう、さようなら、冷蔵庫よ。