目を上げろ

何の気無しに乗った電車が自宅最寄駅まで行かないヤツだった。仕方なく途中で降りて乗り継ぐことにするが、最寄駅には停まらない急行が2本と通過電車が2本行き過ぎて漸く5本目に乗れる電車が来た。
単に乗り継ぎの悪い時間に乗り合わせただけの事だが、都内ではないが近郊である。こういう事は滅多に無い。
落ち込んでる時はこんなものか、と思う。
弱り目に祟り目、泣きっ面に蜂だ。
半日に一本きゃバス来ねえおらとこのって話は今日は無し。単なる土地の交通事情の差だから。
で、下車してから安売りのドラッグストアに寄ったらいつもそこで買うぺ○シN○Xが売り切れ。コ○コーラZ○ROは余ってるが。
諦めて駐輪場に行くと数十台のチャリが将棋倒しになっており、我が愛車で電動アシストチャリのシュッターカタム号もその中に。1個1個起こす。うーー。
やっとこさ乗ったチャリで向かうはいつも寄るコンビニ。レジに向かうと行列が出来ている。それが全然進まない。目を凝らすとレジにいるバイト君の胸に「研修中」の名札が。遅い。めっちゃ遅い。慣れて手際が良くなる日が未来永劫来ないのではないかと思うぐらいトロい。
どれも大した事ではないがこう連続して来られると、流石にこのあたりで「俺はいつから野上良太郎とか蓮川一也になったのだ」と思ってしまう。
だが、あともう少しで家だ。もう何事も起こってくれるなとそれだけを祈りながら家路を急ぐ。
しかーし。あとこの坂さえ登りきればすぐそこが我が家という上り坂の麓で電動アシストチャリのバッテリーが切れた。
電動しないそれは普通のチャリの3倍重い。
まるでこんだらの様なチャリを押して坂を上り、俺は漸く家に着いたのだ。
 
 
負けるもんかp(´⌒`q)